2015/08/02

オレンジの羽根

毎朝  君の街の天気予報を
気にしてる僕が
今日はうっかり傘を忘れて
突然襲った夕立に
おろしたての靴もびしょ濡れ
それでも君が濡れなかったのなら
良かったよなんて
LINEを送って気付いた
自分でも可笑しいくらいに
僕の世界が
君を真ん中に回り始めてる

泣き虫なくせに強がりな君は
どんな時も
「さみしい」なんて口にはしなくて
そんな君が昨夜  電話の向こう
「遠いね」って一言
泣いてるように思えたのは
僕の気のせいじゃないよね?

雨上がり  夕暮れの空に
オレンジの雲が小さな羽根をつくる
君も今頃  何処かで
この空 を見上げているのかな

閉じた傘の花
足早に過ぎる人の波が
ふと立ち止まり「遠いよね」と呟やき返した
弱気な僕の声を連れ去っていく

春も夏も秋も冬も
雨の日も 星の夜も
本当はいつも君のそばにいて
分け合いたい気持ちがたくさんあるんだ

週末  君の街は雨予報
今度は傘を忘れないようにしなくちゃね
決めたんだ  朝イチのバス
君に逢いに行くよ


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